熊野忍蹈命

熊野櫲樟日(クマノクスヒ)命の別名。「五百箇御統(いおつのみすまる)＝昴(すばる)」から生まれた流星の神。

熊野忍蹈(クマノオシホミ)命（クマノオシホミ）は熊野櫲樟日(クマノクスヒ)命の別名である。

【櫛の章／熊野櫲樟日命】で前述したように、天照(アマテラス)大神と素戔嗚(スサノオ)尊の誓約(うけい)の際に「五百箇御統(いおつのみすまる)＝昴(すばる)」から生まれた神であり、「流星は昴(すばる)から来る」という考え方があったと思われるので、昴(すばる)から生まれた流星の神と考えられる。

神名解釈

神名の熊野忍蹈(クマノオシホミ)命（クマノオシホミ）を解釈すると、「オシ」は【火の章／天忍穂耳尊】で前述したように古語の「大(おほ)し」つまり「大きい」（『古語大辞典』小学館、一九八三年）の意、「ホ」は本章冒頭で述べたように「星」を「火(ほ)」に見立てたもの、「ミ」は神名末尾のパターンと考えられるので、「熊野の大きな星の神」と解釈できる。

前述したように熊野忍蹈(クマノオシホミ)命は流星の神と考えられるので、「大きな星」とは、満月より明るいこともある特大の星である火球の意と考えられる。

まとめ

・熊野忍蹈命（クマノオシホミ）……流星の神

・熊野櫲樟日(クマノクスヒ)命の別名。【櫛の章／熊野櫲樟日命】で前述した流星の神。