櫛八玉神
昴と流星の神である水戸神の孫。
水戸神の孫
櫛八玉神（クシヤタマ）は『古事記』によれば水戸神の孫であり、大国主神の国譲りの後、膳夫（料理人）となって天の御饗（ご馳走）を献上したとされる。
その際、鵜と化して海に潜り、海底の赤土を食い出でて天八十毘良迦（天八十平瓮）という器を作り、海草で燧臼・燧杵を作って火を起こし、寿詞（祝いの言葉）を唱えたという。
各文献における名前
・『古事記』……櫛八玉神
・『先代旧事本紀』……櫛八玉神
神名解釈
【櫛の章／奇稲田姫】で前述したように近縁の神には似た名前が付けられることがある。
櫛八玉神が本章冒頭で述べた「クシ」が付く流星の神の名を持つのは、【速の章／速秋津日命】で前述した昴と流星の神である水戸神の孫であることに由来すると考えられる。
神名の櫛八玉神（クシヤタマ）を解釈すると、
・「櫛」は本章冒頭で述べたように「流星」を「櫛」に見立てたもの。
・「ヤ」は「矢」の意。
・「玉」は【玉の章】で後述するように「星」を「玉」に見立てたもの。
これにより「櫛・矢のような星の神」「流星の神」と解釈できる。
まとめ
・櫛八玉神（クシヤタマ）……昴と流星の神の孫
・【速の章／速秋津日命】で前述した昴と流星の神である水戸神の孫。